2月22日は猫の日。江戸時代から猫はペットとしてかわいがられていたのはもちろん、農作物を食い荒らすネズミを退治してくれることから、縁起物としても愛されていました。 庶民の暮らしの中に息づいていた猫たちは、浮世絵にも多く描かれています。
今回アダチ版画では、猫の日に合わせ、2月22日(木)の24時間(0時~23時59分)限定で、猫が描かれた浮世絵5作品(額装作品も含む)を22%OFFにてご紹介いたします!
実施日時:2024年2月22日 0:00〜23:59(日本時間)※終了しました※
キャンペーン対象商品(全5点)一覧
東海道の宿場を猫ダジャレで表現 猫好きにはたまらない国芳の三枚続き
歌川国芳「其まま地口猫飼好五十三疋」
猫飼好五拾三疋(みゃうかいこうごじゅうさんびき)」と題された本作は、猫好きで知られた国芳の面目躍如たる作品といえます。東海道の五十三の宿駅に日本橋と京都を加えた五十五の地口(語呂合わせ)で、様々な猫たちの姿を描いています。いずれも憎めない愛嬌があり、親近感を覚えずにはいられません。猫と共にその土地の名産なども描かれており、猫の姿を楽しみながら東海道も旅できる作品といえるでしょう。
猫にまつわることわざを猫で表現 空摺などこだわった豪華な三枚続き
歌川国芳「たとゑ尽の内」
「猫も食わない」「猫に小判」「猫舌」といった猫にまつわることわざや言葉を絵で表した三枚続。猫らしいリアルな仕草を残しつつ、愛嬌たっぷりに擬人化された猫たちの姿からは、猫好きとして知られた国芳の猫への深い愛情が感じられます。それぞれどんな言葉を表しているのかクイズのように楽しめる可愛い作品です。
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屋外を眺める哀愁に満ちた白猫の後ろ姿が微笑ましい広重の名作
歌川広重「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣」
吉原で働く女性の控屋があったのが浅草田甫です。遊女屋の窓の格子越しに、田んぼの畦道を、縁起物の熊手を担いで歩く数えきれない人々の行列が描かれています。格子窓から猫が外を眺めているこの部屋の主は、いったいどんな女性だったのでしょうか。広重の作品の中では珍しく、そんなことを想起させる哀愁に満ちた作品です。
着物のドクロ模様に注目! 歌舞伎の人気ヒーローに隠された猫たち
歌川国芳「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」
山東京伝の読本に登場するヒーロー、野晒悟助を描いた「武者絵の国芳」の傑作。刀に手を掛け睨みを利かせた姿は、今にも動き出しそうな力強い躍動感に満ちています。野晒(野に放置されたしゃれこうべ)模様の着物を身につけていたとされる野晒悟助、本図ではドクロ模様が猫で出来た国芳オリジナルのデザインとなっています。
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猫と手拭いで遊ぶ美人を描いた初期浮世絵の傑作
懐月堂度繁「猫と戯れる美人」
菓子売りのつづらに腰掛け猫をあやす美人の姿を描いた、懐月堂度繁の初期浮世絵です。くの字に反った立ち姿の美人画を特徴とする懐月堂派の中で珍しい構図の作品であり、猫をかまう美人の気取らない仕草やくつろいだ表情が良く表現されています。懐月堂は美人画を大量生産した工房であったと考えられ、後の浮世絵界に大きく影響を与えたと言われています。