
アダチ版画制作の浮世絵が
A BATHING APE®の新作コレクションに登場
日本のストリートファッションを代表するブランドのひとつ「A BATHING APE®」が、北斎・国芳の浮世絵をモチーフにした特別なカプセルコレクション「BAPE® × UKIYO-E」を発表。
BAPE®のトレードマークであるエイプヘッド(映画『猿の惑星』から着想を得た猿の顔のモチーフ)をあしらったTシャツ、トートバッグ、ステッカーセットをはじめ、クルーネックスウェットやタンブラーなど、多彩なアイテムがラインナップされています。いつでもどこでも、さまざまなシーンで「BAPE® × UKIYO-E」を楽しめます。
この新作コレクションにて、アダチ版画で制作している復刻版浮世絵をご使用いただきました。
「BAPE® × UKIYO-E」にフィーチャーされた 作品

葛飾北斎
「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
現在の横浜本牧沖から富士を眺めた図。「浮世絵と言えば、これ!」というくらい世界的に有名な作品です。北斎が長年に渡って描いてきた波の作品の中でもダイナミックな構図と静と動が交錯する画面は圧巻の一図です。国内外の有名な美術館・博物館にも所蔵され、現代のアーティストに今なお影響を与え続ける世界的名画といえるでしょう。

葛飾北斎
「富嶽三十六景 凱風快晴」
浮世絵で富士山と言えば、すぐ頭に浮かぶのがこの図で、赤富士と呼ばれ有名です。鱗雲が浮かぶ快晴の空に、山肌が赤く染まった富士。大変シンプルな配色と大胆な構図が印象的です。無駄がなく彫り・摺りにとっても高度な技術を要する作品でもあります。色鮮やかな赤富士は、日本人の心象風景と言える北斎の最高傑作です。

歌川国芳
「相馬の古内裏」
画面左に描かれる瀧夜叉姫は、平将門の遺児とされる伝説上の人物。蝦蟇(がま)の精霊から妖術を授かり、相馬の古内裏に妖たちを集結させて謀反を企てるも、大宅太郎光國に破れ自刃をしました。この瀧夜叉姫の哀しい物語は、様々な文学・芸能の題材となっています。国芳の描いた骸骨は三枚に渡って描かれていることからも、とても迫力があり、海外でも大変人気の図柄です。

歌川国芳
「金魚づくし 百ものがたり」
金魚づくしシリーズは、金魚をはじめとする水中の生き物たちを擬人化し、面白おかしく描かれた浮世絵で、国芳が得意としたいわゆる戯画です。百物語は、江戸で流行った怪談会のことで、百本の蝋燭を火に灯し、怪談話が一つ終わる毎に一本火を消していきます。最後の明かりが消えると闇の中から化け物が現れるとされていました。本図は、まさに最後の話が終わって、化け猫が出てきた瞬間を描いています。

また新商品のイメージ撮影も、アダチ版画研究所(東京·目白)にて行われました。
職人たちが使う道具とともに撮影された「BAPE® × UKIYO-E」コレクションのビジュアルは、世界中を魅了する「UKIYO-E」が、江戸時代に多くの人々に親しまれた木版画というメディアであったこと、あらゆる人々が文化と流行の担い手であったことを強調しています。
日本では、2025年8月30日(土)に発売です。
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