

【ご予約受付中】喜多川歌麿「婦女人相十品 ビードロを吹く娘」
赤い市松模様の着物が印象的な町娘を描いた「ビードロを吹く娘」。当時人気の町娘を描いた爽やかな美人画です。背景は淡いピンク色が光るキラ引きという技法が使われていて、木版ならではの表現方法がお楽しみいただけます。
↙️作品をもっと楽しむミニコラム掲載中
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価格
(¥18,810税込)
仕様(額・マット)について
A: 版画のみ(台紙付)
お選びいただいた作品を台紙に貼った状態でお届けいたします。台紙は自家用とギフト用の二種類をご用意しております。
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【自家用の台紙】 アダチ特製浮世絵専用額に入れることのできる台紙です。(大判サイズの作品の場合、台紙サイズは 380 × 532 mm) |
【ギフト用の台紙】 厚紙に、作品を保護するためのカバーが付いた台紙です。(大判サイズの作品の場合、台紙サイズは 330 × 485 mm) |
B: 額付
【浮世絵復刻版の場合】お選びいただいた作品をアダチ特製浮世絵専用額(大判:400 × 555 mm)に入れた状態でお届けいたします。
【現代UKIYOEの場合】お選びいただいた作品を弊社セレクトの額に入れた状態でお届けいたします。
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C: 版画+額装用マット
お選びいただいた作品とアダチ特製浮世絵専用額用のマットを組み合わせた状態でお届けします。
既にアダチ特製浮世絵専用額をお持ちの方にお選びいただく商品です。
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マットを入れることで、絵がより引き立ちます。また、作品がアクリル板に直接触れることを防げます。 |
仕様(額・マット)について
A: 版画のみ(台紙付)
お選びいただいた作品を台紙に貼った状態でお届けいたします。台紙は自家用とギフト用の二種類をご用意しております。
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【自家用の台紙】 アダチ特製浮世絵専用額に入れることのできる台紙です。(大判サイズの作品の場合、台紙サイズは 380 × 532 mm) |
【ギフト用の台紙】 厚紙に、作品を保護するためのカバーが付いた台紙です。(大判サイズの作品の場合、台紙サイズは 330 × 485 mm) |
B: 額付
【浮世絵復刻版の場合】お選びいただいた作品をアダチ特製浮世絵専用額(大判:400 × 555 mm)に入れた状態でお届けいたします。
【現代UKIYOEの場合】お選びいただいた作品を弊社セレクトの額に入れた状態でお届けいたします。
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C: 版画+額装用マット
お選びいただいた作品とアダチ特製浮世絵専用額用のマットを組み合わせた状態でお届けします。
既にアダチ特製浮世絵専用額をお持ちの方にお選びいただく商品です。
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マットを入れることで、絵がより引き立ちます。また、作品がアクリル板に直接触れることを防げます。 |
サイズ/重量 | 画寸法:38.5 × 25.8 cm |
素材 | 用紙:越前生漉奉書 |
特徴 | 版種:木版画 |
備考 | 作品解説(日英併記)付き |
◆ 人気・知名度ナンバーワンの美人画
華やかな着物を着こなし、手にしたビードロをくわえる少女。袖を揺らす春風が今にもこちらへ吹いてきそうな、軽やかで生き生きとした佇まい。
数ある美人画の中で最も高い知名度と人気を誇る、喜多川歌麿の傑作「ビードロを吹く娘」。赤い市松模様の着物が印象的な本図は、当時評判だった町娘を描いた爽やかな作品です。
1955年に発行された日本初となるカラー印刷の記念切手の絵柄に選ばれ、プレミアが付くほどの人気を呼んだことでご存じの方も多いかと思います。 「ビードロを吹く娘」の他、「ポッピンを吹く娘」の名称でもよく知られ、絵柄も広く親しまれている本図ですが、オリジナルの現存数は意外に少なく、所蔵は東京国立博物館やホノルル美術館、メトロポリタン美術館などに数枚が所蔵されているのみ。美術展でも実物を目にする機会が少ない、実は希少な作品。
このたび2025年5月12日には、新たな一図が発見されたと東京国立博物館から発表があり、大きな話題を呼びました。
この新発見された一図は、上野の東京国立博物館にて2025年4月22日から6月15日まで開催中の特別展「蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児」展に、5月20日から特別出品されるそうです。
今回は本作の見所をご紹介しながら、その魅力と人気の秘密に迫ります。
◆ 最先端の流行
この作品で真っ先に目に入る華やかな市松模様の着物。そして少女が手にしているビードロ。これらは当時の最先端の流行でした。着物は歌舞伎役者の佐野川市松が身につけたことから評判となった模様。

一方、ビードロは、別名をポッペン、ポッピンとも呼ばれるガラスで出来た舶来品の玩具。既に海外からの新しい風が庶民にまで伝わり出した時代の空気を感じさせます。
雑誌もテレビもない時代に、一番新しい「今」を伝えた浮世絵。
その当時の新鮮な勢いが、今なお色褪せない魅力となって人を惹きつけるのかもしれません。

◆ モデルは人気の町娘
この絵のモデルとなっているのは高名な遊女ではなく市井の町娘。振り袖姿から分かるとおり、15歳以下の未婚のまだ若い少女です。そのためか表情も仕草もどこか初々しく、色っぽさよりもあどけない愛らしさが目立ちます。
最新の流行を身につけちょっと気取ってみせる少女は小粋ながらも微笑ましく、その爽やかな印象こそがこの作品が老若男女問わず愛される理由といえるでしょう。
◆ ブロマイドのような美人画
「雪中相合傘」でお馴染みの鈴木春信以降、多色摺りの美人画は背景の中に全身像の美人を描くスタイルが定番でした。その中で、日本人形のように華奢で繊細な春信美人や、鳥居清長の健康的な八頭身美人といった様々なタイプの美人が描かれてきました。
ところが歌麿はあえて全身ではなく美人の顔のアップを描くことで、全く新しい表現を生み出しました。背景をなくし人物だけを大きく取り上げたブロマイド写真を思わせる描き方です。スポットライトをあてたように画面の中に浮かび上がる美人の存在感に当時の人々は驚き、同時に憧れの美人の顔をもっと近くで見たいという願いを叶えてくれるものとして、この新しい美人画を歓迎したことでしょう。
◆ 喜多川歌麿とは
今まではと違う新しい表現方法で一世を風靡し、美人画の第一人者となった歌麿。
北斎、広重、写楽と並び、世界的にもよく知られている浮世絵師の歌麿の生涯については、実はよくわかっていないようです。
吉原遊郭に住みつき多くの遊女を描き続けたことから、「青楼(せいろう)の画家」と呼ばれる歌麿。寛政2~3年(1790~91年)頃に発表された「婦女人相十品(ふじょにんそうじっぴん)」というシリーズの一枚である本作のように、女性の体をクローズアップし、顔を大きく取り上げて描いた「大首絵(おおくびえ)」というジャンルを確立し、一世を風靡したとされています。
目鼻や口などの細かな視線や表情、手や指のしなやかな仕草などを一人一人描きわけることで、女性たちの内面性までをも表現した歌麿は、「美人画を描かせたら歌麿が一番」と言われるほど、「美人画=歌麿」と誰もが認める絵師となったのです。
◆ きらきら輝く背景の秘密!
江戸時代の人々が浮世絵を間近で楽しんだように、本作を手に取りその表面をじっくりと見てみると、人物の背景がきらきらと輝いているのがわかるかと思います。
浮世絵版画は通常、版木の上に水性の絵具を置き、和紙の裏からばれんで絵具を摺り込んでいくことで、表面はすっきりとした印象を感じさせます。
一方、本作の白い背景の部分には、鉱物の一つである雲母(うんも)の粉末と、接着剤の役割をする膠(にかわ)を混ぜた「雲母(きら)」といわれるものを刷毛で和紙の上にのせています。
和紙の上にもったりとのった雲母(きら)が、作品に重厚感と華やかさを感じさせます。
背景以外の人物の部分が隠れるように渋皮の型紙をあて、雲母(きら)を刷毛で引いてくこの技法は、「雲母引き(きらびき)」と呼ばれています。
アダチ版画では、当時の浮世絵と同じ質感を忠実に再現すべく、このような技法をとっております。

◆ 「大首絵」を得意とした2人の巨匠
ブロマイドのように背景をなくし、人物の顔を大きく取り上げた「大首絵」。 歌麿のほかに大首絵を得意とした絵師には、みなさんもよくご存知の「三代目大谷鬼次 江戸兵衛」を描いた東洲斎写楽がいます。
実はこの作品も「ビードロを吹く娘」と同様、背景には雲母引きが施されています。

きらきらと輝く背景で華やかさを演出した「ビードロを吹く娘」。それまでになかった表現方法で制作されたことが、「新しいもの好き」といわれた江戸の人々に好まれた一つの理由だったのかもしれません。
大首絵と雲母引きというふたつの斬新なアイディアをプロデュースし、江戸の人々の心をとらえる2人の絵師を生み出した名版元、蔦屋重三郎は一体どのような人物だったのでしょうか
◆ ビードロ生みの親 蔦屋重三郎
蔦屋重三郎は寛延三年(1750)、吉原に生まれたとされています。江戸の中でも特に華やかな世界で育った重三郎は、吉原を訪れる人のために出版されたガイドブック「吉原細見」の販売をきっかけに出版業にも手を伸ばしていったようです。
多くの文化人が出入りする吉原という場所ではたくさんの出会いがあったのでしょう。重三郎はその環境と商才を生かし、「蔦屋」の店を一代で江戸を代表する名版元のひとつに成長させ、現代まで残る優れた作品を多く出版しました。
蔦屋の版元印は富士山形に蔦の葉一枚。写楽や歌麿の名前の脇に見ることができます。

また若い才能を見出すことにも長けていて、特に歌麿のことは自宅に居候させて面倒を見ていた時期もあるそうです。重三郎のそうした面倒見の良さも、歌麿から良作を引き出す要因のひとつだったのかもしれません。
そして彼の「文化を育てる」という精神は、みなさんよくご存じのレンタルビデオショップが蔦屋重三郎にあやかって社名を付けたという話からもわかるように、現代においても評価されています。
◆ 厳しい改革のなかで
作品が誕生した時代は、幕藩体制の安定化を目指した幕府が市民の贅沢を禁止しようと、寛政の改革によって様々な規制をかけていた時期で、それは出版業界も例外ではありませんでした。華美な錦絵、モデルの実名が入った美人画など、浮世絵にはあらゆる禁令がかけられていったようです。特に人気版元であった蔦屋は、取り締まりの中で財産の半分を没収されるという厳しい処罰も受けたほどでした。
では、蔦屋はなぜこの厳しい状況下で歌麿や写楽などのヒット作をプロデュースし続けたのでしょうか。そこには蔦屋重三郎の、常に人を喜ばせるものを作ろうという版元としての情熱が感じられます。
たとえば写楽の大首絵を見てみると、使われている色の数を少なくして制作コストを抑えながらも、「雲母引き(きらびき)」という新しい技術を使うことで、面白いものを作ろうという重三郎の気概が伝わってくるようです。
改革によって楽しみが奪われていく中で出版された、歌麿の大首絵の斬新な構図や手に取った時のずっしりとした雲母(きら)の感触に、重三郎の狙い通り江戸の人々は驚きと喜びを感じたことでしょう。

浮世絵復刻版とは
江戸時代から続く高度な木版の技術で、現代の職人が、浮世絵の名作の版木を新たにおこし、和紙に一色ずつ摺り重ねて完成した木版画です。日本伝統の手技の美をお楽しみください。
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エリア | お届けまでの日数 | 版画のみ1〜5点 | 額付1点(大判) |
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A | 3-6日 | ¥3,600 | 5,300 |
B | 4-6日 | ¥4,000 | ¥6,000 |
C | 4-7日 | ¥4,400 | ¥7,000 |
D | 4-7日 | ¥6,500 | ¥8,000 |
E | 4-7日 | ¥7,500 | ¥13,500 |
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