
マーティン・ワトソン Martin Whatson
マーティン・ワトソン(1984年-)は、ノルウェーを拠点として活躍する、ステンシルとグラフィティを融合させた手法が特徴のストリート・アーティストです。
木版画『Sea Turtle』は、ステンシルで表現されたワトソン氏の代表的な動物のモティーフであるウミガメにグラフィティを融合させた作品です。グレーの濃淡で表現されたウミガメと、その上に載せられたグラフィティのコントラストが木版の技術によって色鮮やかに表現されています。また、本作品は摺りあがり後に、ワトソン氏自身が手描きのハンドフィニッシュを加えることで、一点ずつユニークな個性を持つ新しい木版画作品として完成しました。
作品一覧

『Sea Turtle』(2025年制作)

『Equilibrium』(2022年制作)
彫ーCarving process
刀の先端に神経を集中させ、版木に刀を入れていく
マーティン・ワトソン氏の特徴であるステンシルとグラフィティの融合によって生まれる作品。彫師は、絵師であるワトソン氏の意図を読み解きながら、その個性的な線を彫りあげていきます。小刀一本で繊細な線を彫る作業は、彫師が最も高い集中力と精度を求められる場面です。





摺ーPrinting process
日本独特の素材と技から生まれる軽やかで、鮮やかな色彩
伝統木版画特有の軽やかで鮮やかな発色は、丁寧に作られた楮(こうぞ)の和紙に水性絵具を馬連を使って摺りこむことで生まれます。摺師は、ワトソン氏の描いた世界観を感じながら、色を調合し、摺り重ねていきます。





マーティン氏による最後の手仕上げ
一点ずつ個性ある作品として生まれ変わる瞬間
Artist Profile
<h3>マーティン・ワトソン(1984-)</h3>
1984年生まれ。ノルウェーを拠点に活躍する新世代のストリート・アーティスト。 アート全般とグラフィック・デザインを学んでいた学生時代に BANKSY(バンクシー) と DOLK(ドルク)のステンシルワークに影響を受けてアート活動をスタート。現在、次世代の POW (BANKSY の立ち上げた WEB ギャラリー)と言われているGraffiti Prints に所属し、販売するエディション作品は軒並み即完売している。 ノルウェーのストリートアートの第一人者である DOLKが現代アート に移行した現在、自国のノルウェーはもちろんヨーロッパや米国でも人気を誇っており、世界を代表するストリートアーティストになっている。
