
宮﨑優 Yu Miyazaki
繊細な描線と柔らかな色彩の美人画で、多くの人を魅了している日本画家・宮﨑優氏。第9回アダチUKIYOE大賞を受賞し、現代の彫師・摺師たちと制作した木版画第一作「花ざかり」は大きな反響を呼びました。以来、年々活躍の場を広げながら、現代の美人画の制作に取り組み続けています。
宮﨑優 木版画最新作「黄昏」発売
このたび、宮﨑優氏の木版画、待望の3作目となる「黄昏」を発売いたします。
最新作「黄昏」は、春の桜を描いた「花ざかり」、夏の浴衣姿の女性を描いた「櫛にながるる黒髪」に続く、秋を題材にした作品です。また本作は、妖艶な美人画で一世を風靡した画家・鰭崎英朋(1880-1968)へのオマージュとなっています。木版技術の伝統、季節の移ろい、そして美人画の歴史をつないでゆく作品です。
発売に合わせ、宮﨑優氏の木版画3作品をアダチ版画研究所のショールームで展示いたします。
[展示情報]
アダチ版画研究所 目白ショールーム
作品一覧
花ざかり(2018年制作)
「櫛にながるる黒髪」(2023年制作)
黄昏(2025年制作)
彫ーCarving process
流れるような黒髪の線を、繊細に彫り上げる
江戸時代の浮世絵、そして大正の新版画へと受け継がれてきた、美人画における頭髪の表現。各時代の絵師、そして職人たちへのリスペクトを込めて、令和美人の髪の線を彫ります。
摺ーPrinting process
和紙の肌と木版の柔らかな色彩が生む、雅
雅やかな雰囲気を漂わせる宮﨑氏の美人画。それを支えているのが、柔らかく透明感のある色彩です。和紙の質感を活かしつつ、宮﨑作品の世界観を丁寧に摺り上げてゆきます。
Artist Profile
<h3>宮﨑優(1973- )</h3>
大阪生まれ、山口在住。独学で日本画を学び、和装の女性を中心とした繊細優美な美人画を描く。ドラマ「浮世の画家」(原作:カズオ・イシグロ、NHK/2019年)、映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」(原作:荒木飛呂彦、2023年)などで劇中画を担当。主な個展に「まなざしの先」(SASAI FINE ARTS、2024年)。主なグループ展に「現代美人画 エキゾチックウーマン展」(郷さくら美術館、2023年)。2018年アダチUKIYOE大賞 大賞。2019年Seed 山種美術館日本画アワード入選。2020年第8回郷さくら美術館桜花賞奨励賞。2022年『宮﨑優画集 つむがれゆく縁』(芸術新聞社)刊行。

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